モデルナ社新型コロナワクチンの異物混入
モデルナ社製の新型コロナワクチンの異物混入が報道されていますね。
コメントをみると、健康被害を心配する声がたくさん上がっており、不安を感じておられる方が、たくさんいらっしゃるようです。
異物の可能性としては、
①ゴム片
②製造過程で発生した凝集物
③想定外の薬剤混入
あたりが考えられますが、おそらく①もしくは②ではないかと思います。
そうであれば、健康被害はほぼないので、不安になる必要はないと思います。
①は、最初から入っている事例は遭遇したことありませんが、私たち薬剤師が薬剤を調製する際にどんなに気を付けていても発生することがあります。
それは、ゴム栓で閉じられているバイアルのゴム栓に注射針を刺す以上は、仕方がないことです。コアリングと呼んでいます。
気づいたら、もちろん、再調製を行いますが、多くは小さくて気が付かないと思います。
②は、たまに遭遇します。
凝集が想定される薬剤の多くは、フィルター付きの輸液セットで投与することになっているので、問題になりません。
今回のワクチンも凝集が想定される薬剤にあたると思いますが、静脈内注射する薬剤ではないので、記載をしていなかったのではないかと思います。
また、筋肉注射ですので、一部凝集した薬剤を注射しても健康被害は出ないと思われます。
③は、めったにない事例で、考えにくいと思います。
もし、これであれば、薬剤の種類、量によっては大きな健康被害が出ます。
モデルナ社の他のワクチンでもゴム栓が混入した事例もあったようですので、ゴム栓である可能性が高そうですが、続報を待とうと思います。